情報取得の量と質

やはり、洋書を読むのは、和書を読むのに比べて時間がかかります。洋書を日常的に読んでいれば、それなりに読書スピードも上がってくるわけですが、それでも日本語を読むのに比べると情報取得スピードが劣ることは否めません。ですから、単位時間当たりに取得できる情報量は、和書よりも洋書の方が少ないことになります。

もっとも、このデメリットには対処する方法があります。すなわち、和書や訳書で手に入る情報については可能な限り和書や訳書で手に入れ、洋書で手に入れるのは「洋書でしか手に入らない」種類の情報に限るという方法を採用すれば、時間と取得情報量のコスト・パフォーマンスを最大化することができます。

また、情報の理解度についても、和書に比べて洋書の方が劣ります。したがって、まったく無知の分野を洋書だけで開拓するのは、かなりの難作業になります。ですから、その分野について和書や訳書で類書が手に入るのであれば、予めそれらに目を通して予備知識を得ておいたほうがよいです。逆に、まったく和書や訳書で類書が手に入らない分野であれば、その分野は難作業を行ってでも開拓する価値がある可能性が高いといえます。

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